月別アーカイブ: 2017年3月

【はじめての卒業生】

アトリエはこの春で4年目を迎えます。
workshopを仕事にして12年。しかし、アトリエ(クラス)をもつということは、制作すること以外に、お互いの信頼関係を築きあげることも深くなってきます。
信頼関係がどこまで築くことができているかが、どんな作品が生れてくるかにも、とても関係していると最近感じています。

3月は、様々な理由でアトリエをやめていく子がいます。一人ひとりに対して、その子の作品も含めて思い出があり切なくなります。

そして今年は、初めてアトリエの卒業生を送り出します。

四年生から来ている彼は、3年間のあいだに、少年から青年へと成長していきました。写真は、彼が五年生の時に自らデザインした椅子です。一ヶ月半かけて作りました。家具職人の夫にも協力してもらった特別なレッスンでした。この椅子をとても気に入っていて、今でも自分の部屋に置いていると言っていました。

卒業生を送り出す気持ちとは、こんなものなのかと、
甘酸っぱい気持ちになりながら、桜の満開を待っています。

この後も、たくさんの卒業生を送り出せるように少しでも長く、長く、この場所で続けていけるように…。
子ども達とともに自分も成長していきたいと思います。

(集合写真はぼかしています)

創造アトリエ おおきな木
http://www.ookina-ki.net/

 

【「木の実にベット、種にお布団。」何になるかは人それぞれ—】

本日の2・3歳児親子クラスでは、木片に色を塗ったり、フェルトの端材や木の実、そして針金をつかっての制作でした。

モビールになることもあるし、オブジェとしてもいい。というスタンスでおこないました。

 針金はとても興味深い材料です。曲げたり、つなげたり、引っかけたり、ビーズを通したり…。この時期の子ども達にとって遊び繋がる要素が多い事、そして3次元へ広がる大きな扉の様な素材だと感じます。1時間以上、飽きることはありませんでした。

できるだけ親御様には、

「手をださないように…。」
「”こうしなさい”とは言わない様に…。」
「ペースがちがっても急かさない様に…。」
「まわりの子と全く違った方向にいっても、それはその子ならではの素敵な感性の証拠。”ちがう”と言わない様に…。」

そうやって一緒に共通の認識をもって見守っていただいています。

自分で出来た喜びは、自信になり、自信が持てると不思議と、まわりもよく見るようになります。

みんながモビールに仕立てる中、
「これは、ぶらさげない。お魚釣りにするの。」
と決めた子がいました。
木片の上にくっ付けた木の実や種に、お布団を被せ、お部屋に見立てたかと思うと、最後には「お魚のお母さん」になりました。

制作の時間の中でめくるめくイメージが広がる…。

そんな素敵な時間を大切にしてあげたいですね。