月別アーカイブ: 2017年11月
【チームで作り上げるということ】
日曜日、暖かな秋晴の陽気につつまれる中、初めての"アトリエ感謝祭"をアトリエに通う子ども達と開催しました。
近所の方、目の前の公園で休日を楽しむ家族連れ、地元小学校や、お隣の保育園の子ども達や先生…、たくさんの人が遊びに来てくれました。
いつもモチーフとなる野菜をもってきてくれるおじさんがやってくると、「あ~〇〇さんだ~!いつもありがとう~!」と子ども達が手を振ったり、
自分たちの小さい頃の保育園の先生が見に来てくれて案内したりしている姿がまた微笑ましかったりと、地元ならではの交流が温かい空気をつくりだしていました。
この感謝祭、子ども達が主体で動かしていました。
何をするか、準備はどうか、だれが担当になるか、値段はどうするか…、準備期間は3ヶ月でしたが、時間が経つにつれ、あることに気が付いたのです。
【これは、チームだ】ということ。
おおきな木に通う子ども達は、決して美術やモノづくりが好きな子だけではありません。そういう風にしたわけではないのですが、なんだかそうなんです。
・アイディアを出したり制作が得意な子
・現状を判断し全体をまとめて進行するのが得意な子
・皆の使ったものを片付けたり身の回りを整頓するのが得意な子
・宣伝が得意で人を集めることが得意な子
・疲れたり、沈んだりした空気を笑で盛り上げる子 など…。
いつの間にか、一人ひとりの得意な事、役割りというものが自然に発生しており、チームとして感謝祭へのプロジェクトが動いている事に気が付いたのです。そして、子ども達がお互いを、頼りあっている事に気が付いたのです。
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私自身、以前こんなことがありました。
水彩絵の具でドリッピングの作品を作っている時です。
全体がとてもいい感じになっているところに、ふと足した色によって部分的に濁ってしまいくすんだ黒い部分ができてしまったのです。
とっさに「あ、しまった失敗した。。」とおもったのですが、近くにいた方が、こういいました。
「この濁りがあるから、澄んだブルーの部分がより美しく見えますね。そして、このブルーがあるからこの濁りがただの濁りではなく、とても深みのある美しい濁りにみえますよ。どちらも必要なんですよ。この絵全体が素敵だなと思ったのは、そのためだと思いましたよ。」と。
その時のエピソードがなんとなく重なったのです。
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今の仕事は、作品を作ること以前に、子どもたちとの関わり、それも一人ひとりではなく、色々な一人ひとりがあつまった空間の中で、創造的な環境を整えることです。
細かな課題は色々とありますが、
子ども達から、そして、日々の自分を支えてくれるアシスタントスタッフや、保護者の方がた、そして、ご近所の方、仕事仲間、これまでに出会った方、そしてそして家族から、多くの気づきをもらい、支えられている事に心から感謝することが出来ました。
立ち止まり、感謝することができる「感謝祭」
来年も開催したいとおもいます。
ありがとう。
そして、これからも宜しくお願いします。
創造アトリエおおきな木
代表:川崎久美
http://www.ookina-ki.net/