「フィンランドの図書館にみる、居場所の作り方」エコ コンシャス ジャパン代表の戸沼如恵さんがナビゲートするレクチャーに参加。
本日は出張クラスがあり岩槻まで出かけていたため前半を聞き逃してしまうことに…。しかし後半だけでも相当な「問い」や「情報」が。
知っていますか?フィンランドの図書館事情!
噂には聞いていましたが、おどろきの連続でした。
前半はフィンランドの歴史的背景や、国民性や、国策についてのお話だっようでしたが、そこは今回聞けず、(以前参加した時に聞いたことがあるので、一応はカバーできているかな…。)
フィンランドの図書館の居場所の作り方について、
7つ程に的を絞ってお話されていました。(全部メモを取れておらず、覚えている範囲で。。)
これは、図書館でなくても、おそらく誰にとっても当てはまる問いではないかと思いました。
1.図書館は何のためにあるの?
2.誰にとっての居場所なのか?
3.ゾーニングすることで、誰にとっても快適な空間になる
4.多様性への対応
5.利用者の声を聞く
1.の図書館は何のためにあるのか?
一枚目の写真の英語表記にあるように、情報収集や、学びの為であったり、リフレッシュしたり(カフェがあったり)、本を読んだり借りたり、イベントに参加したり…、このあたりは日本でもあるかもしれませんが、
友達と会ったり、ただリラックスした時間を過ごしたり、(なんとなくリラックスしに行っていいところ??ウダウダできる巨大なクッションや秘密基地のようなテントまである!)
大人や子供や、その家族のために多彩なイベントを提供し、誰もが平等であり、幸せを感じられるようなコミュニティづくりを目指しています–。
というようなことが書かれています。(ものすごく前向きな姿勢を感じる!)
そして、家庭の居間(リビング)のような存在であることを目指している。(ここには書かれていないが)とのことでした。
多彩なイベントというのは、市民のダンスの発表や、アートの発表であるだけでなく、なんと、ソーイングルームがあったり、創作ルームがあったり、楽器の練習をする部屋があったりもするのです。また演奏するだけでなく、コンサートをしたり、録音をすることもできる。そして、そこには常に専門家が在中しており、教えてもらう事もできる。また楽器は貸出までやっている。それも、コントラバスのような大きなものまで…。しかもそれらのサービスは無料なのです!!よ!
望めばいつでも学ぶことができ、チャレンジできる環境がある。
フィンランドには「学び直し」ができる教育システムがあります。学校を中退してしまった人や、働いてからやりたいことに気が付いた人、移民の人や全ての人が、学びたいと思った時に、学べる機関がある。(無料)
また、子どものザワザワした時期も(ゲームルームがある)、思春期のウダウダした時期も(近くに自分を助ける本があり、親以外の大人がおり、音楽や創作の専門家がいる)老年期の居場所としても、図書館が受けとめてくれる。
また、
世界各国の言語の本が置いてあり、様々な国の人が働いている。(そのことで、誰もが受け入れられている事を感じられる。)
意図的に、編みかけの編み物が置いておいたり、つくりかけのパズルが置いてある。(来た人が続をやることができる)
誰もが、何らかの形で、図書館に来れる(居てもいい)環境が作られている。
そして、「ゾーニング」では
図書館でいうならば、読むだけでなく、聞くこと(オーディオbook)で対応するエリアがあったり、クワイエットルーム(静かに本を読みたい人用の部屋)であったりすることで、あらゆるタイプのニーズに対応していること。
また、本の整備の仕方が、作家名や、アイウエオ順だけではなく、感情ごとに本が選別されている(その日の心の状態で必要な本が探しやすくなっている。)など、
人に対しての気配りには、本当にもう感動しかない。
まったく書き足りないが…、
私が気になったのは、図書館の職員はどんなにマルチな人材なのか!?ということ。
本を管理するだけでなく、サービスの在り方のアーティスティックな視点、人を人で見守る考え方、それらは職員全員がもっているものなのか??
フィンランドの人々は、
「将来、何になりたいか。」
ではなく、
「自分は、どんな人になりたいか。」を
幼少のころから考える習慣があるようです。
その
「どんな人になりたいか。」
という考え方が、これらの社会的な在り方を生みだしているような気がします。
なんだかすごくわかる気がしました。
■ エコ コンシャス ジャパン
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